遺産分割などの相続手続を行う場合、複数の専門家に依頼する必要がある場合があります。
そのような場合、専門家のワンストップサービスを利用することをお勧めします。
本稿では、相続のワンストップサービスについて解説いたします。
目次
1 ワンストップサービスとは
相続の「ワンストップサービス」とは、遺産分割の手続、不動産登記、相続税の申告などの相続手続の窓口を一本化し、それぞれの相続手続を各専門家が担当するサービスのことをいいます。
ワンストップサービスでは、弁護士又は行政書士・司法書士・税理士といった専門家に依頼することが多いです。
各専門家の対応分野は以下のとおりです。
| 弁護士 | 相続財産の調査、遺産分割協議の代行、遺産分割協議書の作成、戸籍謄本の収集など |
| 司法書士 | 不動産登記(所有権移転登記)、戸籍謄本の収集など |
| 税理士 | 相続税の申告など |
| 行政書士 | 遺産分割協議書の作成、戸籍謄本の収集など |
2 具体的な内容
相続人の範囲の確認
相続手続を行うためには、相続人の範囲を確定することが必要です。
相続人の範囲は、被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本(出生から死亡までの原戸籍・除籍謄本など)を取得することで確認ができます。
被相続人の戸籍謄本は相続人であれば市区町村役場で取得することができますが、特に古い戸籍(原戸籍など)は内容が複雑で読み方が分からないことがあります。
弁護士、司法書士又は行政書士に依頼することで戸籍の収集を代行してもらえ、相続人の範囲を確認してもらうことが可能です。
相続人の範囲の確定方法について、以下のコラムで解説しておりますので、ご参照ください。
相続財産の調査
相続人の範囲が確定したら、相続財産(遺産)の範囲を確定する必要があります。
遺産の範囲の確定に当たっては、被相続人の預貯金、不動産、株式、投資信託、保険、現金、自動車、債務などの調査が必要となります。
ケースによっては、遺産が多岐に渡ったり、調査が難しい財産があることがあります。
そのような場合には、弁護士に依頼することで相続財産の調査を代行してもらえます。
相続財産の調査については、以下のコラムで解説しておりますので、ご参照ください。
相続税の申告
被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内に相続税の申告を行う必要があります。
相続税の申告はご自身で行うことが難しいため、税理士に依頼する方が多いです。
遺産分割協議等でトラブルになっており、10か月以内に遺産分割が完了しない場合でも、原則として相続税の申告は行わなければなりません。
そのような場合、遺産分割完了後に修正申告を行う必要が生じる可能性があるので、修正申告の対応も税理士に依頼することをお勧めします。
相続税については、以下のコラムで解説しておりますので、ご参照ください。
遺産分割協議
相続人が複数おり、被相続人の遺言書が存在しない場合、相続人間で遺産分割を行う必要があります。
相続人間で遺産分割がまとまれば問題ないですが、遺産の評価、特別受益、寄与分などで合意ができなかったり、感情的になり話合いができなかったり、連絡が取れない相続人がいるなどのトラブルが生じることがあります。
そのような場合は、遺産分割協議を弁護士に依頼するのも選択肢の1つです。
遺産分割協議については、以下のコラムで解説しておりますので、ご参照ください。
不動産登記
遺産に不動産が含まれており、相続人が不動産を取得する場合には、相続を原因とする登記をする必要があります。
2024年4月1日以降、相続人が不動産の所有権を取得した日から3年以内に相続登記をすることが義務化されました。
相続登記手続はご自身で行うことも可能ですが、必要書類や手続が複雑であることが多いので、司法書士に依頼することを検討すると良いでしょう。
相続登記の義務化については、以下のコラムで解説しておりますので、ご参照ください。
3 相続のワンストップサービスを利用するメリット
①専門家間で情報共有してもらえる
それぞれ別の専門家に依頼をした場合、別の事務所に赴き同じ話をしたり、同じ資料を提供するなどの負担が生じます。
ワンストップサービスを利用することで、専門家の間で情報と資料を共有してもらえますので、負担を軽減することができます。
②資料を流用することができる
相続手続を行うに当たっては、それぞれ裁判所、税務署、法務局に戸籍謄本などの資料提出が必要な場合があります。
1つの手続で取得・提出した資料を他の手続に利用できる場合があります。
ワンストップサービスを利用することで、流用が可能な資料の選別及び提案をしてもらえるので、資料を重複して取得する手間や手数料の負担を軽減することができます。
③多角的な視点から検討してもらえる
相続においては、法律上問題のない対応をしたとしても、税務上は不利になってしまうということがあります。
ワンストップサービスを利用すると、各専門家が法律・税務などの多角的視点から検討をしてもらえるので、上記のようなリスクをなくすことができます。
4 ワンストップサービスを検討している方は新静岡駅前法律事務所へ
当事務所は、相続案件に注力しております。
当事務所は、相続案件において、税理士と司法書士と連携しておりますので、ワンストップサービスの利用が可能です。
相続のワンストップサービスについて、当事務所への相談・依頼をご希望の方は、問い合わせフォームよりご連絡ください。
